2017年2月12日 / 食事
ジロ・デ・イタリアを走ったことでも知られる山本元気選手の(キナンサイクリングチーム)ブログが自分の中で話題になっている。
「プロテイン」ネタがとても面白い。山本元気選手はプロテインでできていると思えるほど、プロテインについて熱く語っている。
今回は富士ヒルで65分切りを目指す自分が行っている食事について書いていこうと思う。主にヒルクライマー向けの食事になると思うがそれ以外に人にも通用する内容になっている。内容がやたら長いので時間がない人は一番下へ
目次
自転車乗りが求める食事とは何か
一般的に言われるバランスの良い食事?
ボディービルダーのような食事?
いやどちらも違うだろう。
無駄な脂肪をつけずに、使う筋肉だけを増やす食事のはずだ。
求められるのはバランスの良い三食(朝昼晩)+プロテインが基本形になるだろう。続けられたらうれしいんだけどなかなか一般社会人には難しい。自分も続けられない一人だ。朝早く起きて帰ってくるのも遅い。
そこで様々な運動選手の食生活を調べて、あーでもこーでもないと試した結果一つの答えにたどり着いた。
大きく分けると2つに分けられる
・必要な栄養の摂取量
・栄養を取るタイミング
この2つを守ることで無駄な脂肪をつけずに筋肉強化ができる。全部まとめて書くと分かりにくいので、三大栄養素別に区分分けをした。「どれだけ栄養を取ればよいか」と「摂取するタイミング」についてまとめたので参考にして欲しい。
自転車乗りの食事 炭水化物編
ご飯ものや麺類など主食に多く含まれる栄養素だ。
低炭水化物ダイエットのすすめ
近年話題の絶えない低炭水化物ダイエットを強くすすめている。炭水化物は自分で制限しない限り簡単に摂取してしまうからだ。自分が思っている以上にいろんな食べ物に炭水化物が含まれている。減量目的でなくても常に意識していくことが大事だ。
一般的には1日の炭水化物摂取量はエネルギー総量の50~65%である。つまり2000kcalカロリーが必要な人なら1100kcal(炭水化物275g)が平均値になる。スポーツをするなら糖質は非常に大切だが、たんぱく質量を増やすなら代わりに炭水化物は少し抑えるようにすると良い。自分は炭水化物を45~50%目安に食事を取っている。
それ以上低い人もいるだろうが、筋肉に貯蔵するグリコーゲンの貯蓄量の確保と、空腹感を抑えるには最低でも45%は欲しいところだ。それに加えて、炭水化物にはたんぱく質質が6~9%含まれている。ご飯一合食べたらたんぱく質20gを摂取したことになる。炭水化物は糖質が多いから食べないという考えは、むしろたんぱく質の摂取量が落ちることにつながっていく。
炭水化物は時間差をつけて配分を分ける。
朝昼をしっかり食べて夜にタンパク質を摂取して寝る。昔プロテインダイエットが流行って知っている人も多いよね。夜に糖質を取ることは太る原因になるから糖質制限しようって考えだ。
夜はどうしても仕事帰りでお腹が減る。自分は無性にラーメンが食べたくなる(笑)。コンビニでおやつを買いたい気持ちにもなりやすい。(´・ω・`)太るよねー
そこで朝と昼で炭水化物を8割とる食事に変えた。夜は炭水化物を抜いてたんぱく質と野菜メインです。
この食生活にすると以前と比べて食事を我慢することがなくなります。
食事を取ってから次の食事を迎えるまでの時間が一番長いのは昼食から夕食の間なので、朝食と昼食は炭水化物をたくさん取る。自分は1.5合ぐらい食べています(食いすぎ笑)。それでも太らないから不思議。
寝る時間は食べても身体は休んでいるから食べた分がが脂肪になりやすい。次の日がロングライドの日を除いて夕食はいつも鶏肉と野菜しかとっていません。
それでも炭水化物をやめられない時は
低GIの食材を使った料理がおすすめ。GIとは身体に入った食材の血糖値の変化を示した値だ。低ければ血糖値が上がりにくく体に糖分がいきわたる量が減る(脂肪になりにくい)。
ごはんやパンと比べてパスタ類は低い値を示す。たくさん食べたいなぁと思ったらごはんからパスタに変えるだけで太りにくい。
腹持ちがよくなる難消化性デキストリンも食べ過ぎの予防になりますよ。水溶性食物繊維だから便秘予防にも効きます。
急に低炭水化物ダイエットを始めると、途中で我慢できなくて食べ過ぎちゃうから、あまり無理をしないでね(;´・ω・)。
自転車乗りの食事 たんぱく質編
プロテインとかBCAAのお話。鶏むね肉について熱く語っています注意(笑)
たんぱく質を摂取するタイミング
プロテインの摂取する時間は日頃からトレーニングしてる人なら朝とトレーニング前とトレーニング後の3回。あまり運動していない人ならトレーニング後1回で充分です。
特にトレーニング後30分間以内に筋肉のたんぱく質吸収率が上がります。そのタイミングでbcaaを補給しましょう。一緒に糖質を取ると更に効果的です。トレーニング後にBCAAとウイダー(糖質)が理想的です。
BCAAとはなんじゃらほい
筋肉の組織はをギュギュっとズームしていくとミオシンとアクチンというフィラメントが束の状態で構成されています。ミオシンフィラメントはミオシン分子(分子量約50万)が束になっています。すごい(´・ω・`)。ミオシンとアクチンの主成分に当たるアミノ酸がBCAA(分岐鎖アミノ酸)です。BCAAはタンパク合成を促す役割と壊れたタンパク質を抑える役割があります。他のアミノ酸と違って主に筋肉で代謝されます。
分かったかなBCAAはすごいんです。
タンパク質の摂取量
一日のたんぱく質摂取量は体重1kg当たり1gです。60kgの人は60g~70g相当になります。運動している人はタンパク質の消費量が多いので1.5〜2g/kgが必要です。
1日換算でだいたい70gから120g取らないといけません。普段の食事でタンパク質がしっかりとれている人なら[1日の食事]+[プロテイン一杯]で充分なたんぱく質が確保できます。
たんぱく質を取りすぎは効果的なのかと言われるとそうではありません。たんぱく質は体に貯蓄量を超えると中性脂肪に代わります。プロテインを飲みすぎたら逆に太っちゃうこともあります。
プロのロードレーサーはレースで8000kcal消費したあとでもタンパク質補給は60g前後と至って普通ですが、普段食べている食事の質が違います。例えばオートミールや胚芽パンは100g当たり13~14g、ナッツ類なんて24gですから、全体的にタンパク質が多いことが分かりますね。
鶏むね肉はたんぱく質の宝庫だ
鶏むねについては絶対に書いておきたい。鶏むね肉は安くてタンパク質が多く食べると腹持ちが良い。パサついてたり飽きやすいことを考えると個人差がありそうです…。
たんぱく質の金額換算してみました。
試すのは1000gで390円の鶏肉。結果はたんぱく質が100g当たり/200円以下に収まりました。
プロテインで考えると1000g当たり1800円とかそんな感じです。安いです。安すぎます(笑)。プロテインみたいに溶かしてすぐ飲めないけど、良質なたんぱく質をたくさん摂取できます。時間があれば試しにプロテインから鶏肉に変更してみてください。自分はプロテインをやめて一年ですが、ふとももの筋力量が上がっています(´・ω・`)嬉しい。
自転車乗りの食事 脂肪編
揚げ物とか菓子パンとかお菓子類ですね。自分も大好きです。とくに唐揚げとかファミチキとか(笑)。コンビニよるたびにレジの揚げ物コーナーから「美味しいよ、美味しいよ」と悪魔のささやきが聞こえてきます。(‘Д’)
脂質に関しては摂取するタイミングを書きませんのでご了承ください。
脂質の摂取量
一日の脂質摂取量は25~30%なので一日2000kcalだと考えると56g~67gになります。脂質をどれだけ抑えられるかが減量できるかできないかの境目です。食えば太るし食わなければ痩せます。
ポテトチップスが一袋で脂質22g、大好きなピザポテトが一袋で23g。ファミチキが15g。揚げ物系は脂質が高いのでロングライドした時しか食べられません。食べてもいいけど減量できないおまじないをかけていつも堪えています。
自分は毎日夕食は自炊しているので家で食べる油も良いものに変えています。といってもゴマ油なんですけどね…。
本当はエゴマ油とかアマニ油欲しいけど高くて買えません(´;ω;`)。
ホワイトチアシードをご飯に混ぜたり、間食のお菓子の代わりにサバ缶とか食べてます。効果があるかは不明ですが痩せていくので続けています
ケトン体ダイエットは向いていない?
脂質をエネルギーとして痩せるダイエットのことをケトン体ダイエットといいます。
炭水化物の代わりに脂質(ケトン体)をグルコース(エネルギー)に利用することで体内の脂質を消費させます。炭水化物の摂取をやめることで体内のグリコーゲンが減少します。グリコーゲンが枯渇すると脂質(ケトン体)がグルコースの代わりになってエネルギーとして働きます。※それと同時にたんぱく質もエネルギーとして分解されます。
詳しくはググってください(m´・ω・`)m
ここから下はあくまで個人的な意見なので実際に試している人がいたらすみません。
ケトン体ダイエットは長友選手が絶賛しているのでサッカーには向いているかもしれませんが、自転車競技やマラソンのような長時間走り続けないといけない種目には相性がよくありません。
ケトン体ダイエットはまずケトン体がエネルギーになる体(グルコーゲンを枯渇した状態)を作ることから始まります。
当たり前ですが糖質取らないで長距離を走ればハンガーノックになります。糖質が足りないのでコンビニで補給をします…これではいつまで経ってもケトン体の体にはなれません。中途半端に脂質の多い食事に切り替えると、かえって太ります。自転車乗りは糖質メインで脂質を補いながら食事をとるのが理想だと自分は思っています。
ケトン体ダイエットは全てがダメというわけではなく例外もあります。ヒルクライムに向けて体脂肪3~4%まで落としたいと思っている人がいたら効果が期待できます。トレーニングは細心の注意が必要と書いておきます。
自転車競技の食事と栄養について まとめ
炭水化物
- 炭水化物の摂取量は控えめに
- 朝昼で8割ぐらい摂取がベスト。
- 夜はトレーニング後を除いて取らないように気を付ける
たんぱく質
- 日ごろからプロテインは取るようにしましょう
- トレーニング後30分以内にBCAAを必ず摂取
- 鶏むね肉は最高だ
脂質
- 脂質はできるだけ取らないようにする
- ケトン体ダイエットは自転車競技には向かない
- 良い油を取ろう
以上です。富士ヒルまであと4か月。頑張って減量と筋肉増量を続けていきましょう
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